6月(水無月)の和菓子「笑わず餅」「水まんじゅう」「水羊羹」「浪のしずく」

「笑わず餅」

西暦848年、疾病が流行し時の天皇「仁明天皇」が6月16日に神前に菓子や餅を供え疾病の退散を祈願して元号を「嘉祥」(かじょう)と改めました。

「嘉祥の儀」として室町時代、江戸時代へと受け継がれて健康と招福を願う行事として、庶民にもこの日に嘉定通宝16枚で菓子を求めて、笑わずに食べる風習が広がり年中行事になりました。

その「嘉祥の儀」を行う日を現代によみがえらせたのが「和菓子の日」

大阪府生菓子組合青年部では和菓子の日を盛り上げようと盛夏に健やかに過ごしていただけるようにと小豆を含む16種類の健康素材を使って、それぞれの店のオリジナルな「笑わず餅」を考案し販売しています。

当店では、老化防止や体力増強などの効用があるその16種類の自然素材を用い、冷やし羽二重餅に調整し中にこしあんを入れて健康和菓子にしました。ひんやり柔らかな食感に仕上がっています。

「水まんじゅう」

ちょっとしたおやつにピッタリな「水まんじゅう」

自家製こしあんをを葛(くず)を使った生地で包んだ水まんじゅう、ひんやりとろっとした食感で、いくつでも食べれちゃいます。

葛粉は葛というマメ科のつる草を原料にしています。葛は花から根まで全て利用することができる万能植物です。イソフラボンというポリフェノールが含まれているので、美容や健康にも良いようです。

葛は秋の七草の一つでもあり9月頃に紫色の花が咲き、甘酸っぱくいい香りがするそうです。花は乾燥させると〈葛花(かっか)〉という二日酔いの薬にもなります。

葛粉は葛の根からとれるのですが、何度も水で晒しを繰り返し葛根湯の成分が全部は残ってませんが、症状緩和に役立つと経験的に知っていて、風邪の引き初めの葛湯を飲む習慣に繋がっているようです。また昔から葛を食べ続けると骨が丈夫になるとも言われています。

「水ようかん」

当店のこしあんを使った「水ようかん」。つるっとした食感に十勝産小豆の美味しさが感じられる一品です。

また、国産の瀬戸内レモンを使用した「れもん水ようかん」を販売しています。防腐剤、ワックス剤を使わず農薬も最低限しか使用していないレモンを用いています。それをスライスして蜜漬けした果実とその蜜を白あんに合わせて作っています。レモンの甘酸っぱい味と香りをお楽しみください。

「浪のしずく」

和風ゼリー「浪のしずく」は、寒天ベースの和風なゼリーで、寒天はゼリー.水ようかん共々丹波産を使用しています。

【梅】と【さくらんぼ】の2種類があり、それぞれ蜜漬けの果実が入っています。風味付けに【梅】には梅酒が、【さくらんぼ】にはさくらんぼのリキュールが、ほんの少し入っています。

どちらもトロッとした食感にさっぱりした甘みのゼリーです。見た目も涼しげで、夏らしい朝顔の帯をあしらっています。

「水ようかん」「れもん水ようかん」「浪のしずく」共に1ヶ月と日保ちも良く、夏の贈り物にもピッタリです。

寒天はテングサなどの海藻が原料です。ノンカロリーで保水性も高く、ボリューム感もあるので料理に上手く活用してダイエットに利用されたりします。また、天然由来の医薬品 生薬として、昔から「日本薬局方」にも記載されているそうです。寒天は100年以上前からおなかの調子を整える医薬品として、先人たちに利用されてきたようです。