9月(長月)の和菓子「ほっ栗いも」「おはぎ」「月見だんご」「月のうさぎ」

「ほっ栗いも」

白あんを加えた和風なスイートポテトの中に、渋皮付きの蜜漬け栗を一粒まるまる入れて焼き上げた人気の商品です。この時期から12月にかけての季節商品になっております。

芭蕉が「栗といふ文字は西の木と書いて西方浄土にたよりありと、行基菩薩の一生杖にも柱にも此木を用ゐたまふとかや」と述べています。奈良時代の名僧の行基は民に教えを伝えたり、社会事業にも熱心で諸国に橋をかけたり寺を建立したりしています。その名僧に見初められたのが栗の木ということです。

また、さつまいもは江戸時代、京都に登場した焼き芋屋が、焼いたさつまいもが栗の味に似ていたことから「栗(九里)にはやや及ばないが」という洒落で「八里半」の看板を掲げていたそうです。そんな相性の良い二つの組み合わせで美味しいお菓子ができました。

 

賞味期限は一週間です。

「おはぎ」お彼岸の入り~中日

彼岸の入り20日~中日23日に販売します。賞味期限は当日中です。

蒸したもち米を粒あんで包んだ「粒あんおはぎ」と、こし餡をもち米で包み外側に黒須きな粉をまぶした「きな粉おはぎ」の2種類があります。自家製餡の美味しさをより知っていただける和菓子になっています。

祝日でもある秋分の日は太陽が真東から昇り真西に入るにで、昼と夜の長さがほぼ同じになります。この秋分の日を挟んだ前後三日間ずつが秋の彼岸です。春と同様に最初の日を「彼岸の入り」、真ん中の日を「中日」、最後の日を「彼岸明け」と呼びます。

最近の気候ではなかなか感じにくくなっていますが、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように季節の変わり目を感じる時期になります。

「月見だんご」

今年のお月見十五夜は9月29日です。数日前より販売予定です。

関西では、団子を里芋のような形にして餡を巻いているのが一般的ですが、地域によって白いお団子をまん丸にしたものや、まん丸にして手のひらで押して平たくしたものなどの違いがあります。

また、中秋の名月と言いますが「中秋」は7月から9月にかけての秋のちょうど真ん中の日という意味で8月15日のことを示します。一方で「仲秋」というのは、秋を初秋(7月)・仲秋(8月)・晩秋(9月)の三つに分けた時の呼び名です。従って旧暦の8月15日の十五夜は「中秋の名月」となります。

賞味期限は当日中です。

「月のうさぎ」

十五夜のお月見の日限定で店頭に並ぶのが「月のうさぎ」です。

黄身あんを上用生地で包んで蒸し上げ、薄紅色のようかんで眼と耳を描いた可愛いうさぎの形のおまんじゅうです。

その年にもよりますが、限定商品のため早めに売り切れることもございますので、ご予約も承っております。

月の兎はインドのジャータカ神話(ブッタの物語集)からで、その神話が日本に伝わり今昔物語や民話になったそうです。「三獣行菩薩道兎焼身語」という物語で、古代中国では「月のうさぎは杵と臼で不老不死の薬を作っていた」と、その薬が日本で餅になったのは、うさぎが帝釈天のために餅つきをしているとか、うさぎが食べ物に困らないように餅をついているなどの様々な説があるとのことです。

賞味期限は当日を含み3日間です。