5月(皐月)の和菓子「ちまき」「あゆ」「麩まんじゅう」

「ちまき」

古代中国の〈屈原〉の故事に由来しています。楚の国の政治家であり詩人であった屈原は若くして出世したため妬まれ、陰謀により失脚したのち川に身を投げてしまいます。その死を悲しんだ人々が弔いとして供物を手向けましたが、龍が食べてしまいます。そこで龍が嫌う棟樹(せんだん)の葉や真菰の葉で餅を包み邪気を祓い五色の糸で縛って捧げるようになり、それが「粽」ちまきの始まりとされています。

そのため5月5日にちまきを作って災いをよける風習が端午の節句になったとも言われています。

日本では、イネ科の茅の葉や笹の葉に巻いて作ります。

当店では、5月3日~5月5日の3日間の販売となります。5日の最終日は早めに売り切れる場合もございますので、ご予約も承っております。

「あゆ」

鮎は川で生まれ海へ下り、再び川に戻って成長、産卵する回遊性の魚です。

川に戻ってくる時期は3月~5月で、夏にかけて成長するのを待って漁が解禁されます。

その鮎を型取った「あゆ」。求肥餅をどら焼き風生地に包んで、焼印で目やひれをつけています。

生地と求肥餅の優しい甘みが特徴です。

「麩(ふ)まんじゅう」

生麩(なまふ)は精進料理の一食材として用いられたと伝えられていて、肉を禁じられていた禅僧の貴重なタンパク源となっていたようです。

主原料は小麦たんぱくともち粉で、低カロリーで消化吸収も良い食品です。

その生麩を使った和菓子が、「麩まんじゅう」です。特に京都ではポピュラーなお菓子です。

浪花屋では、この生麩によもぎを加えた生地と無農薬の天然柚子を加えた生地の2種類をご用意、よもぎ生地の中は粒あん・柚子生地のなかにはこしあんが入っています。冷蔵庫で冷やして食べて頂くと、ひんやりと、でも冷たすぎず、もちっとした食感にそれぞれの餡の甘さが加わって美味しく食べていただけます。

ちょと暑さが増してくる初夏のひと時、おやつにいかがですか?