1月(睦月)の和菓子「花びら餅」「うぐいす餅」「うららか」

「花びら餅」

12月29日より年明け10日頃まで販売いたします。

初釜の時に新年を祝う代表的なお菓子です。茶道で初釜は初茶の湯のことを言い、流派を問わず新年の重要な行事になっています。

宮中で正月の行事食、菱はなびらが原型。ごぼうは新年に延命長寿を祈って固いものを食べる歯固めの祝いに用意される押鮎(塩漬けした鮎)に見立てたもの。みそ餡は雑煮にちなむと言われています。菓子として作られるようになったのは、明治時代になってからですが、今では新年のお菓子としてすっかり定着しています。

蜜漬けごぼうと薄紅色の白みそあんを柔らかな求肥餅で包み仕上げています。お日保ちは3日間です。

甘いごぼうにみそ餡?と思われるかもしれませんが、食べてみると微かな塩味があり以外に合うかも・・・と感じていただけると思います。使う白みそで味が変わってしまうので、うちは定番にしている甘めの白みそを使っています。

正式なお茶席だけでなく、新年にちょとお家でお茶を立てて召し上がってみてはいかがでしょうか。

「うぐいす餅」

春告げ鳥とも呼ばれる鶯は梅と共に春の和菓子に欠かせないモチーフです。

こしあんを求肥餅で包み、両端をとがらせて青きな粉をまぶし、鶯に見立てています。やわらかな色合いが初春の喜びを感じさせ、昔からこの時期の定番のお菓子になっています。

「うららか」

「ひさかたの 光のどけき 春の日に しず心なく 花の散るらむ」のどかな春の日に散り急ぐように見える花の風情に思いを寄せた古今和歌集の一種のです。

春の明るくのんびりとした様を白あんの村雨とラムレーズンを加えた2色の羊羹で表現しました。洋酒がちょっと効いていて大人な和菓子に仕上がりました。色合いも綺麗で視覚でも楽しんでいただけます。 1月下旬、立春の近付く頃より販売いたします。まだまだ寒い日が続きますが、春の兆しを待ちながらお茶のおともにいかがでしょうか。